KILIM(キリム)とは、トルコ語で毛足のない平織りの織物の事をいいます。
主に、イランやトルコ、中央アジアなどで織られています。
手織りで時間をかけて織られ、まったく同じものは、ひとつとして存在しません。
様々な文様と色彩、1枚1枚まったく違う表情を見せるキリム。
見れば 見る程その魅力に引き込まれます。
自分だけのお気に入りを探してみませんか。
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1.どんな人が織ってるの?
2. キリムの歴史
3. 時代で変わる?
1. どんな人が織ってるの?
キリムを織っているのは遊牧民の女性達です。
母親から娘たちに代々その技法が受け継がれています。
織りの細かいモノや実際に使われていたオールドやアンティークでも綺麗に残っているモノは価値のあり高値で取引されます。
織り手としてすぐれた女性は一家に財をもたらすため、いい家に嫁ぐ事ができるのです。
だから、嫁入り前の女性はそのために、母親や親戚から織りのテクニックを習うそうです。
キリムにはいろいろな幾何学模様が用いられます。
そこには、様々な秘められた想いが込められています。
女性達が代々受け継ぐのは、技法やテクニックだけでなく、
家族の幸せや繁栄の祈りなど、様々な想いを受け継いでいるのでしょう。
2. キリムの歴史
キリムの歴史はとても古く、トルコのアナトリア地方では、なんと紀元前7世紀(日本では縄文時代)ごろの布が残っているんです。
(絨毯としては紀元前3世紀ごろのモノが現存する世界最古のものです)
(キリムは13世紀ごろのモノが断片で現存しています。)
遊牧民は、テント、敷物、布団や毛布、家畜に掛けるカバーなど、様々な 実用的な生活の道具として、キリムを使っています。
キリムの素材は、主に羊毛が使われています。羊の毛は調湿性に優れているため、敷物だけでなく穀物を保存する袋としても優れていたのです。
染めは、昔はもちろん天然染料が使用されていましたが、1900年初頭にドイツで化学染料が発明され、そこから世界に広まりました。
草木染めは、長時間煮込む必要があり、発色がいい色合いを出すのも難しいのです。
だから、遊牧民たちも、安価で簡単に染まる化学染料はすごく魅力的ですぐに広まりました。
そして段々と、裕福な定住者達のインテリアとして用いられるようになってきました。
1950年~1960年頃から、欧米人たちの間で人気が高まり、収集するコレクターも出てきました。
80年代中盤に は、ヨーロッパのインテリア市場で認知されるようになりました。
3. 時代で変わる?
比較的新しいキリムは、ニューキリム、織られてから30年~80年経過したものは、オールドキリム、
それ以上経過したものは、アンティークキリムと呼ばれています。
一般的には、古いものほど、価値が高いと言われていますが、 それぞれの特徴と良さがあります。
■NEWKILIM〈ニューキリム〉
サイズや柄が豊富。 オールドで見つける事が困難なデザインも再現されており、
入手しやすくなって いるのもニューキリムの魅力の1つです。
■OLDKILIM〈オールドキリム〉
家庭用として織られ、実際に使われていたものがほとんどです。
経年変化で落ち着いた色味に変化し、手触りも柔らかくなっています。
現在のキリムではもう見られない技術が織り込まれているモノもあります。
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